スペシャルインタビュー02 「岐阜和傘」の魅力をもっと多くの人に伝えたい


伝統工芸の魅力を発信する岐阜市の新スポットを運営

長良川てしごと町家CASA カーサ

長良川てしごと町家CASA 河口郁美さん

Profile▶︎「長良川てしごと町家CASA」で店長を務める。SNSでの情報発信やイベントの企画を積極的に行うなど、岐阜和傘のPR活動に力を入れる。

仐日和 河合幹子さん

Profile▶︎和傘問屋の家系で育ったことから、自身も和傘職人の道へ。平成28年に立ち上げたブランド「仐日和」の和傘が、幅広い世代から好評を得る。

CASA開店の経緯は?

長良川てしごと町家CASA カーサ河口さん 岐阜市の伝統工芸として知られる岐阜和傘ですが、今、後継者不足という危機的状況にあります。この技術を途絶えさせないためにも、より多くの人に和傘の魅力を知ってもらいたいと思ったのが開店のきっかけです。週末にはワークショップなども企画し、観光客の方にも楽しんでいただけるような場所にしました。実際に開店してからは、「和傘を買える場所ができてうれしい」というお客様の声をよく聞きます。

河合さん こういった場所ができてくれて作り手としても大変ありがたいです。たくさんの品揃えの中から自分が気に入る和傘をじっくり選べるのも、専門店だからこその良さだと思います。

岐阜和傘の魅力は?

河口さん 岐阜市では昔から和傘が量産されてきて、職人の技術も高められてきました。開いているときはもちろんなのですが、閉じている様もすっと細くて美しいんです。和傘と聞くと渋いイメージを持たれる方も多いですが、最近は色柄が豊富にあるのも魅力。例えば河合さんの作品は、花柄だったり、現代的な色合わせだったりとポップな印象のものも多く、若いお客様にも人気です。

和傘作りで大変なことは?

長良川てしごと町家CASA カーサ河合さん 傘作りにはたくさんの工程があるため通常は何人もの職人が分業して制作しますが、私は材料が揃った後の工程の、組み立てから仕上げまでをすべて一人で行います。完成品は華やかですが、製造工程は想像以上に地味で根気のいる作業。例えば最終工程の細い骨に塗装をするとき、塗料がはみだしてしまったらもう売り物になりません。だからいつも一瞬たりとも気を抜かないように制作を進めています。

岐阜和傘の今後について

河口さん 和傘の魅力をPRして「使ってみたい」と思う人を増やしていきたいです。雨の日に和傘をさしている人が、市内でたくさん見られるようになるといいですね。

河合さん 私は作り手として、和傘職人という道もあるんだ、ということを多くの人に知ってもらいたいです。私自身ももっと成長して、今すぐは無理だけどいつかは技術を伝えられる立場になりたい。そうして岐阜が誇る伝統工芸を守っていきたいです。